イスラエルいろいろ

イスラエルってどんなところ? ふだんだれがなにして暮らしてる? そんなギモンを掘り下げてみました。ユダヤ人の歴史・文化にも踏み込んでいきます。

超正統派の女性監督映画『ウェディングプラン』の上映会に行ってきた

先日、近所の学校で2016年製作映画、『ウェディングプラン』の映画上映会に行ってきました。上映後に監督が話しをしてくれるというイベントつきで、会場は満員。

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 客層はほぼ超正統派の女性たちで埋めつくされました(服装に特徴があるためわかります)。

 

監督はラマ・バーシュテインというニューヨーク生まれの超正統派のユダヤ人女性。


この事実だけでも革新的なんです。

 

なぜって10代後半で結婚し、子どもを7人くらい産み、ときには一生勉強に精を出すダンナのため働きにでるのが超正統派の女性の一般像だからです(ちなみにバーシュテイン監督は3人の子持ち)。

 

そんな背景から出てきた映画の内容に面白いと思えるのか……と半信半疑で見始めたら、これが面白い。

 

一口で言って100パーセント女子向けコメディ映画です。

 

原題は『לעבור את הקיר』(*右から「ラアボール・エット・ハキール」と読みます)と言い、直訳すると「壁を通り抜けて」ですが、英題は『The Wedding Plan』。

 

残念ながら現時点で日本語の字幕や吹き替えは出ていません(下記リンクのトレーラーは英語字幕)https://youtu.be/q6bD1BNiCbQ

 

アラサーの女性主人公が、結婚の決まっていた相手に愛してないと告げられるところから話しは始まります。

 

主人公はその後結婚式場をキャンセルせず、1ヶ月後の結婚式の予定日に自分は必ず結婚すると決めてデートをガンガンして行きます。

 

このアラサー主人公は移動動物園をしてお金を稼いでいるかなりクセの強い女性で、相手がいないのに結婚するつもり、と素直に言ってしまうところから引く男性が続出。

 

ウェディングドレスも決めたし、花婿の名前がない招待状も出した。相手だって選り好みせず、キワモノとのデートも重ねていく。それなのにうまくいかなくて、次第に疲れ果てて行きます。

 

そんなとき堂々と自分らしく生きている君が素敵だと面と向かって言ってくれる男性が現れます。彼はイケメン人気ミュージシャン。そんな彼と接近して行きますが、結局、彼女は結婚式当日を花婿無しで迎え……

 

というのがストーリー。

 

置かれている文化が違えど自分が自分らしくあることを認めてもらいたいという主人公の欲求と、男性が引くくらいのユニークな主人公の素直さにどんどん引き込まれて行きます。

 

超正統派の女性は露出をしてはいけないので、映画内で女性たちが襟の詰まった衣装を着ており、一切セクシャルなラブシーンはなし。しかしそういった要素に逃げないおもしろさを久しぶりに見た気がしました。

 

その後に監督が登場。「今日は他の上映会と比べてお客さんがずっと笑っていたのが印象的」と言ってトークイベントが始まりました。

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その後はヘブライ語での熱い質疑応答が続き、私にはほぼ聞き取れず。

 

ヘブライ語の集中授業みたいでした。

 

ちなみに主人公の親友役の渡辺直美っぽいオシャレぽっちゃり女子の婚約者の男性が「ユダヤ教に改宗した日本人」という設定で出てきますが、役者が日本人でないことはぱっと見でわかります(笑)

 

今後、ぜひ日本語でも見れるように、期待したいところです。