ユーロビジョンコンテスト2018優勝! チキンダンスで魅了。イスラエル代表Netta(ネタ)
ポルトガルで開催されたユーロビジョンコンテスト2018。
イスラエル代表のシンセを操る若干25才のNetta(ネタ)が優勝しました。
日本人にはなじみがないですが、1950年代から毎年開催されているヨーロッパ国別対抗歌合戦であるユーロビジョンコンテストはヨーロッパで知らない人はいない有名な大会です。
過去にはスウェーデンのABBAやセリーヌ・ディオン(なぜかスイス代表で優勝)も出場している大会。
たった一曲を武器に戦っていきます。
Nettaってだれ?
本名はネタ・バルジライ(נטע ברזילי)。テルアビブ育ちで有名な音楽学校を卒業しています。
幼少期に親の都合で四年間ナイジェリアにいたことがあり、その間に乳母がアフリカン・リズムの子守歌を歌ってくれていたそう。
パフォーマンスでは金の招き猫をバックにカラフルな着物を着て「Toy」を歌いました(というわけで日本テイスト満載)。
「Toy」はワンフレーズのみヘブライ語(”אני לא בובה”= 「わたしは人形じゃない」)であとは英語。
冒頭、意味不明な言葉をリズミカルに発すると、「見て、わたしはうつくしい生き物なの」とはじまり、
「わたしはあなたのオモチャじゃない。バカな男」と歌います。
曲はアップテンポでノリノリ。
スキャットっぽいフレーズがところどころに散らばり、くせになります。とくに「チキンダンス」と呼ばれる振り付けにあわせて「バカプカブーバカプカプー」と歌うところはツボ。
歌詞にはイスラエル人女優ガル・ガドットが主演したワンダーウーマンも出てきて、女の強さをテーマにしています。
ネタいわく、「この曲は#MeTooだと思う。だけど、全ての人を勇気づける曲でもあって、だれもがこの曲のなかに自分自身のことを見出せるはず」とのこと。
本人は容姿についていろいろ言われることがあり、結婚式に歌を披露するよう呼ばれたときはリハーサルで「もっと外見のいい歌手を連れてこれないのか」という声を聞いたといいます。
「目的を達成するために、わたしは十分にかわいくないとか、頭がよくないとか、やせていないとかずっと言われてきたわ」
「もう少しダイエットをして、黒い服を着るようにいつも言われてきた。そのほうがきれいに見えるし、アデルみたいに歌うようにってね」
しかし本人は「なんでみんなアンハッピーなことで忙しくしているのか」と言っています。
いろいろと裏話もありますが、見どころはノレる曲とネタのパフォーマンス。#MeToo的なことは置いといても楽しめる曲です。
アコースティックバージョンも別の機会に披露していましたが、声量、技術、音程がちゃんとしていて、ただの飛び道具的なパフォーマーでないことはわかります。
ファイナル直前のオッズでネタは2位でした。1位につけていたのはビヨンセやシャキーラ風の歌って踊れるキプロス代表の美女。
ちょっと「違う」自分を選んでくれてありがとう、とネタは言っています。
Netta - Toy - Israel - LIVE - Grand Final - Eurovision 2018 - YouTube